被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト

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Posted by さがファンブログ事務局 at
 人類にとって厄介者のピロリ菌も、別な方面では大きな貢献をしています。
 この二つのニュースは、物事には良い面、悪い面が有る事を感じますね。

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「ピロリ菌いれば全員除菌を」学会が新指針
                         朝日新聞(2009年1月23日)

 胃がん予防のため、胃の粘膜に細菌ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)がいる人は全員、薬で除菌することを勧める――。こんな新指針を日本ヘリコバクター学会が23日、発表した。公的医療保険では除菌治療を受けられる病気が限られているため、同学会は保険適用の拡大を厚生労働省に要望していた。

 新指針では、ピロリ菌が胃粘膜にいる状態を「ヘリコバクター・ピロリ感染症」と位置づけ。除菌は胃潰瘍(かいよう)の治療や胃がん予防に役立つなど、「強い科学的根拠があり、強く勧められる」とした。

 除菌の効果については、浅香正博・北海道大教授(消化器内科)らが昨年、国内患者を対象とした臨床研究をもとに「除菌すれば胃がんの発生が3分の1になる」と英医学誌で発表。これを受け同学会で指針改定を検討していた。

 現在、除菌が保険適用されるのは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者。00年に同学会が科学的根拠があるとする指針を公表したのを受け、適用対象になった経緯がある。

 日本では約5千万人がピロリ菌の感染者といわれる。除菌には通常、抗菌剤など3種類の薬を1週間のむ。

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人類は台湾経由で南太平洋へ ピロリ菌と言語で判明

                                   朝日新聞(2009年1月27日)
 
 人類は約5千年前、ユーラシア大陸から台湾を経て南太平洋の島々に移り住んだらしいことが、人の胃に寄生し、胃がんなどの原因と考えられているピロリ菌の遺伝子の解析と、南太平洋の400の言語の解析という異なる方法で判明した。両方の論文が米科学誌サイエンス最新号に同時掲載された。

 ピロリ菌分析グループの山岡吉生・米ベイラー大准教授は「全く別の手法でほぼ同じ結果が出たのは驚きだ」と話している。

 ピロリ菌の遺伝子の解析をしたのは独マックスプランク研究所などの国際グループ。台湾やオーストラリア、ポリネシアなどの原住民の胃の粘膜や胃液からピロリ菌を分離、培養して七つの遺伝子の変異を調べた。

 地域的に離れている生物集団では長い間に遺伝的な違いが出てくる。その生物の遺伝子の変異の程度や分布から、集団がいつごろどこで分かれたかを推定できる。ピロリ菌遺伝子は人間の遺伝子より変異が速い。人間の遺伝子の解析ではほとんど差が出ない比較的最近の集団の違いも、胃に寄生したピロリ菌の変異で追うことができる。

 その結果、約5千年前、台湾から大海原に出てフィリピンを経てニュージーランドやポリネシアなどに渡った人たちがいたことがわかった。また、約3万7千~約3万1千年前にも、氷河期の海面低下で陸続きになった島づたいにニューギニア、オーストラリアなどへと渡った先行グループがあったこともわかった。

 一方、ニュージーランド・オークランド大のグループは、南太平洋の言語の特徴の解析から、やはり約5千年前、台湾ルートによる移住があったことを明らかにした。

 人類の祖先はアフリカで誕生し、6万年前にアフリカを出て世界中に広がったとされる。  


Posted by 昏君 at 23:27Comments(0)(* ̄ρ ̄)”ほほぅ…
平田義信